おはようございます!
酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。
前回、SRPについてお話しました。
SRPの治療後、出てくる症状などについてお話します。
歯ぐきが治る過程で出てくる症状になりますが、患者さんにとっては不快なものもあります。
治療前にそのことを知っていただくことで、治療後の症状が出ても安心していただければと思います。
1. 不快感とお痛み
SRP後に、不快感やお痛みが出てくることがあります。
術後の不快感や痛みの程度は患者さんによって異なりますが一時的なものであり、通常2-3時間で軽減し2-3日以内でほとんど消退します。
急性症状を伴った部位や、歯石が多量に沈着した深い歯周ポケットに対して治療を行った際には、術後のお痛みは出やすくなっています。
2. 知覚過敏
SRPを行い、腫れていた歯ぐきがひきしまると、歯肉が収縮、あるいは退縮し、歯の根の表面が口腔内に露出し、冷水、温水などの刺激に対してしみる症状が出ることがあります。
これが知覚過敏です。
術後に生じる知覚過敏は一時的なもので、プラークコントロールをしっかりしていくと徐々に軽減していくことが多いです。
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3. 口腔清掃指導
歯周治療ではプラークコントロールが重要です。
SRP後もプラークコントロールの徹底が必要になります。
術後、歯肉に不快感や歯の知覚過敏が生じた場合は、弱い力でブラッシングを行うか、軟毛の歯ブラシを使用し、2-3日以内で日常のブラッシングを行うことが出来ます。
4. 食事
SRPは歯ぐきよりも下の部分を触るため、深い部分を行う場合は局所麻酔剤を使用することがあります。
知覚が戻るまで、お食事は極力避けていただいたほうが安心です。
歯石沈着が多量に見られ、かつ深い歯周ポケットのある部位にSRPを行う場合は、術後疼痛や、不快感、噛んだときのお痛みが出る場合もありますが、数日で治ります。
5. 出血
SRPは歯ぐきを触るため、ほぼ必ず出血します。
全身的な疾患のために血がサラサラになるお薬をのまれている場合、または術前の歯肉の炎症が強い場合、術後出血が起こることがあります。
もし、帰宅してから出血がある場合は出血部位を確認し、清潔なガーゼなどで患部を15分ほど圧迫していただくと、通常止まります。
それでも止血しない場合はご連絡いただければ対応いたします。
6. 歯肉膿瘍形成
多量の歯石沈着を伴った深い歯周ポケットのある部位や、糖尿病などの全身的因子のある患者さんに対しSRPをすると、術後に膿瘍が形成されることがあります。
これは歯ぐきが腫れて膿がたまる状態です。
そのような場合は連絡していただき、膿みを出す処置を行います。
7. 歯肉の外観的変化
SRP後に、腫れていた歯肉がひきしまると、歯間部歯肉、辺縁歯肉の収縮、あるいは退縮により隙間があき、歯の根の一部が露出することがあります。
特に、やわらかい浮腫性の歯肉はかたい線維性の歯肉と比較して、術後に生じる歯肉収縮の程度が大きく、外観の歯肉の変化や息漏れ、食物がつまったりする可能性があります。
歯がのびた感じをうけられる方も多いようです。
このように、SRP後は歯肉や症状の変化が出ますが、健康な歯肉に戻すためには必要な治療です。
このような症状が出にくくなるように、SRP前のブラッシングはとても大切になります。
歯周病は患者さんのブラッシング無しでは絶対に改善しません。
一緒にお口の健康を守るためにも、しっかりとしたブラッシングの仕方を聞きにきてくださいね。
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