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花粉症シーズンと歯周病

こんばんは!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

徐々に暖かくなってきて、花粉症シーズン到来ですね。

今年は例年よりかなり多いとニュースで聞いたため、花粉症の方に知っておいていただきたい情報をお話しします。

実はスギ花粉症の患者さんはシーズン中、歯周病も悪化するので注意が必要です。

理由は口の乾燥です。

鼻水や鼻づまりによって、口呼吸になり、口の中の唾液が少なくなるためです。  

唾液は耳下腺や顎下腺、舌下腺などの唾液腺のほか、舌や口蓋などの粘膜にある小唾液腺から分泌されます。

通常、健康な成人は、1日あたり平均1.0~1.5リットル(大きなペットボトル1本くらい)もの唾液を分泌しているといわれます。  

唾液には食べかすやプラークを洗い流す自浄作用や、細菌の働きを抑える抗菌作用、ムチンという糖たんぱくによる粘膜の保護作用や潤滑作用、食べ物によって酸性に傾いた口の中を中和させ、溶けかかった歯を修復して虫歯を防ぐ「再石灰化作用」など、多くの働きがあります。

花粉症で乾燥している患者さんの口の中は明らかにいつもと違います。

プラークがベタベタと付着している上に、硬くなりがちです。歯石もいつもより多く見られます。

このような口の中では、歯周病菌が増殖しやすく、病気も進行しやすくなります。

スギ花粉症の治療を受けて、しっかり、鼻水や鼻づまりの症状を改善することが大事です。

 一方、花粉症に使われる抗ヒスタミン薬の中には、副作用として口渇(唾液が減る)があらわれる薬があります。

副作用でそのようになっている場合は、主治医に相談して、可能であれば薬を変えてもらうほうがいいですね。  

また、セルフケアは普段よりもていねいに、プラークがつきやすいことを自覚して、みがいていただくことをおすすめします。  

口呼吸で唾液が減ってしまっている場合は、これを補う方法として、こまめに水分を取る、保湿剤入りのマウスウォッシュ(市販品)を使う、などがあります。

また、口呼吸が続いている人の中には、口角や唇がひびわれていたりする人もいます。

あまりにひどくて痛そうな場合は、ワセリンなどのクリームを塗布することもあります。

歯周病は無症状のうちに進行し、歯ぐきや歯の土台となる骨(歯槽骨)を破壊します。

口の中にプラークが付着している状態が続けば、やがて歯がグラグラし、ある日、ぽろりと抜けてしまうこともあり、日本人が歯を失う原因のナンバー1です。

「歯の調子が悪いけれど、受診は花粉症のシーズンが終わってからでいいや」  となってしまうと、歯周病が進んで、後悔することもあるのです。

なにか気になることや質問などあれば、いつでもお声かけください!

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