山形県酒田市の歯医者│沢田歯科医院│予防に重きを置き地域の皆様のお口の健康を守ります

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2018年7月アーカイブ

おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は妊婦さんと歯科治療に関わるお薬についてお話します。

歯科で使われる薬は麻酔薬・根管治療薬・消炎鎮痛剤・抗菌剤が代表的なものですので、それぞれについて要点をお話します。


<妊婦さんに対する麻酔>
麻酔薬は微量ですが胎盤を通過します。
他の薬と同じように妊婦さんに対する安全性は確立されていませんが、2%エピネフリン含有リドカインを使用する限り、妊婦さんと非妊婦を区別する科学的根拠もありません。
局所麻酔薬は世界中で使われている歴史ある安全な部類に入る薬です。
妊婦さんに対する人体実験は倫理上行われていないものの、その安全性は歴史によって証明されています。
長年の統計から 少量の麻酔薬を使用する限り「影響なし」と考えていいと思います。

<根管治療薬>
歯の根の治療の際、根の中に使われる薬で、使用量はほんの微量であり、しっかりと仮封(ふたをする)するため、「影響なし」と考えていただいていいと思います。

<消炎鎮痛剤>
いわゆる「痛み止め」です。
代表的な鎮痛薬にロキソニンやボルタレン、バファリン、カロナールなどがあります。
カロナールは他の薬剤に比べると鎮痛効果はやや劣りますが一番安全性が高い薬です。
妊婦さんに対してはファーストチョイスになります。

<抗菌剤>
数ある抗生物質の中でも、ペニシリン系・セフェム系抗生物質は短期間の服用であれば比較的安全性は高いと言われています。
キノロン系は禁忌です。

このように、妊娠中でも薬の種類をしっかり選べば基本的に影響はありません。
しかし、薬を使用しなくてすむのであれば、使用しないほうがいいことは明らかです。

妊娠する前に、定期的に歯医者さんに通っていただき、虫歯、歯肉炎、歯周病を予防していくことが大切です。


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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は、妊婦さんとレントゲンについてお話します。

レントゲンの放射線は、赤ちゃんに影響はないのですか?というご質問を受けることがあります。

基本的に、妊娠中のレントゲンでの放射線は心配有りません。

放射線のエネルギーが人体にどれくらい被曝したのかを表す単位はシーベルト(Sv)で表されます。放射線と言うと、広島、長崎、チェルノブイリなどを思い出させ恐ろしい感じがしますが、私たちが普通に生活していても、地面や大気からも体に浴びています。
遮蔽はされていますが、テレビや電子レンジからも出ています。

妊娠中の赤ちゃんは当然、お母さんの下腹部に居るわけですから、そこへ何Svを被爆したかが問題になります。
妊娠の時期にもよりますが、一度に胎児に直接50-100ミリシーベルトを 浴びさせてしまうと、流産や小頭症などの奇形の危険が有ると言われてます。


この胎児に直接、50-100ミリシーベルトを浴びるとはどれくらいなのでしょうか?
歯のレントゲン撮影をした場合の胎児の浴びる放射線量はデジタルエックス線装置で 約 0.0008ミリシーベルト。
つまり62500枚-125000枚という枚数を取らない限り、胎児に影響はありません。
(胎児の浴びる放射線量はもっと低く0.0001ミリシーベルトと書いている本もありました。)

ちなみに、東京-ニューヨークを航空機で往復すると0.19ミリシーベルトです。



以上のデータは鉛の入ったプロテクターエプロンをしていない場合です。

鉛のプロテクターをしていた場合、胎児の居る下腹部への被爆は0だそうですので、尚更に心配する 必要は有りません。

よって鉛のエプロンはしなくても殆ど問題はありませんが、患者さんの安心のためにしているのが実情です。

そして、実際の胎児に対する被爆量はどれくらいかと言いますと、デンタルレントゲンを18枚を撮影した場合でも、自然界から 受ける放射線の36分程度にしか過ぎないそうです。

このデータは1969年のものですので、今では、レントゲンの装置の管電圧が高くなったり、フィルムの高感度化などで、もっと少ないと考えて良いと思われます。


このように、基本的にはレントゲンがおなかの中の赤ちゃんに影響を与える可能性は低く、歯の治療にとってレントゲン撮影は必要なものです。

しっかりとレントゲンを撮って現在の歯の状態をみてから治療をするほうが患者さんにとってもいいとは思いますが、ご心配があるようでしたら、スタッフにも一度確認ください。


「歯科 レントゲ...」の画像検索結果

妊婦さんと歯科治療2

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回に引き続き、妊婦さんと歯科治療についてお話します。

今回は「妊婦さんでできる治療」についてお話します。

前回もお話したように、基本的な治療であれば妊娠中でも問題なく行うことができます。


<歯を削ったり詰め物、被せものをする治療>

妊娠中であっても、歯を削って詰め物をしたり、かぶせ物をしたりする虫歯の治療は普通の人と同じようにできます。

虫歯を放っておくと、どんどん進行して痛みが強くなり、出産と歯の痛みが重なることは身体的にも精神的にも辛いので、妊娠中でも虫歯を見つけたら治すことをおすすめします。

ただし、時期によっては治療を控えた方が良い時期もあるので、その場合は応急処置をするにとどめます。


<神経をとる治療>

虫歯がひどい場合には神経の治療が必要になることがあります。

妊娠中でも神経の治療をすることは問題ありません。

多くは麻酔をして行うことになりますが、後述するように麻酔は胎児への影響はないと考えて大丈夫です。


<抜歯>

治療の際必要であれば、妊娠中に麻酔しても、抜歯しても問題はありません。

ただし、親知らずの抜歯や、侵襲の大きな抜歯はしないほうがよいでしょう。

一般の人にとっても時間がかかる治療ですし、抜歯後に回復するまで時間がかかったり、長期間抗生物質や痛み止めの服薬が必要になったりする場合もあるからです。


<歯肉炎、歯周病の治療>

以前お話したように、妊婦さんはホルモンバランスの変化などにより、歯肉炎、歯周病になりやすい状態です。

妊娠中の歯ぐきの炎症は早産、低体重児出産などに関わりもあるため、赤ちゃんのためにもお口のクリーニングはしていただいたほうがいいと思います。 


このように、妊娠中でも基本的な歯科治療を受けることは可能ですが、診療中の体勢、投薬するお薬の内容など注意できることもあるため、妊娠中の方は治療前に、「妊娠何週目なのか」を必ずお伝えください。


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妊婦さんと歯科治療1

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

妊婦さん関係で、妊婦さんと歯科治療についてお話します。

妊娠中の歯科治療において一番気がかりなのは、治療の際に使用する薬や麻酔薬がおなかの赤ちゃんに影響を与えるかどうか、だと思います。

妊婦さんはいくつかの注意点さえ守れば、妊娠中でも歯科治療をすることは可能です。

麻酔や飲み薬を使う場合は種類や量を選び、レントゲン撮影をする場合はしっかりと防護するなど、適切に管理すれば絶対にできないという訳ではありません。

もしそれでも少しでも不安がある場合は、安定期の時期を選んで治療をすると胎児への影響も少ないため、それまでは応急処置で我慢をした方がいい場合もあります。


<治療はなるべく妊娠中期に>

妊娠中は体調の変化が大きく変化しますので、できるだけ安定期に治療するようにします。

妊娠初期はつわりで気分が悪くなりやすい時期なため、なにか処置をするにしても、応急処置程度にとどめておくほうが望ましいです。

安定期は妊娠5〜7ヶ月(妊娠16〜27週頃)をさします。

この頃であれば、歯科での処置が胎児にも影響が出にくいので、妊娠中になにか治療が必要なのであれば適切な時期とされています。

妊娠8ヶ月以降は赤ちゃんが大きくなって母体に負担がかかる時期なので応急処置とし、出産後に改めて治療するほうがよいです。


<治療する際に気をつけたいこと>

虫歯の治療はできますが、妊娠中であることを考えていくつか注意点があります。

まず、治療前に妊娠第何週であるかを歯科医師にしっかりと伝えてください。

妊娠中であると分かれば、楽な体制で治療が受けられるよう座席を倒し過ぎないようにする、などの配慮ができます。

治療中は無理のない姿勢をとるように心がけることが大切です。

お腹が張るような動作は控え、辛いときは知らせてください。

急に起き上がったりすると、立ちくらみを起こすことがあり、危険です。


なにか気になることがあればスタッフに聞いてみてください。


次回はどのような治療ができるのか、などお話します。


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妊婦さんと歯周病2

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おはようございます!

酒田の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回は妊婦さんが歯周病になりやすいことはお話しました。
今回は歯周病が妊婦さんへ与える影響についてお話します。

「妊婦の方が歯周病にかかると、早産や低体重児出産のリスクが高まる」と言われています。

早産とは、妊娠36週6日以前の出産をいいます。

正期産に比較して早期に出産した場合、赤ちゃんの体重は軽く、新生児医療を必要とすることもしばしばあります。

また、あまりに小さく産まれた赤ちゃんには重篤な障害が現れる可能性があり、できるだけ早産にならないよう、適切な診断や予防が必要になります。

一方、低体重児とは、生まれたときの体重が2,500g未満の赤ちゃんのことです。

早産によって低体重児出産になることもありますが、妊娠期間が十分でも、子宮内胎児発育不全などの影響で、赤ちゃんが十分成長しないまま出産を迎える場合もあります。

早産や低体重児出産には前置胎盤や子宮頚管無力症、高齢出産など母胎が抱える疾患や問題が影響していることがわかっています。

また、細菌性膣炎などの感染症が原因となるケースも見られます。

さらに、母親の喫煙や飲酒といった生活習慣や疲労・ストレスなども無関係ではないようです。

妊娠している女性が何らかの歯周病にかかっている場合、早産や低体重児出産のリスクはなんと7倍にも跳ね上がると発表されている論文もあります。

これは喫煙や飲酒、高齢出産などよりもはるかに高い数値です。

歯周病と早産・低体重児出産とのあいだにどのような関連性があるのか、そのメカニズムはまだ完全に解明されたわけではありません。

しかし、歯周病菌によって口腔内で炎症が発生する際、サイトカインや、白血球の活性化、プロスタグランジンなど痛みによって生じる炎症性物質が多く放出され、それによって陣痛が早くなり、結果的に早産や低体重児出産が増えるのではないかという考え方が有力です。

また、胎盤などの出産に関わる器官が歯周病原細菌に感染することも、早産・低体重児出産に影響するのではないかと考えられています。


患者さんご自身だけでなく、赤ちゃんの将来のためにも、普段から歯周病のケアをし、予防していきましょう。

わからないことなどあれば、いつでも来院してください。


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妊婦さんと歯周病1

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は妊婦さんと歯周病の関係についてお話します。

「妊婦の方が歯周病にかかると、早産や低体重児出産のリスクが高まる」と言われています。

妊娠中の女性は、女性ホルモンの関係で歯肉炎にかかりやすくなるといわれています。

また、つわりにより安定した量の食事ができなくなるため、少しずつの食事を断続的にするしかなくなる、または嘔吐によって口の中が酸性に傾く。

これらのことが、口腔内の衛生に悪影響を与え、歯周病にかかりやすい状態になってしまいます。

「歯磨きをしようと思っても、歯ブラシを口に入れただけで吐き気を感じてしまう。仕方ないのでデンタルリンスなどでうがいするだけにしている」という方もいらっしゃるようですが、やはりそれだけではお口の健康維持は難しいと思われます。

できるだけヘッド(磨く部分)の小さい歯ブラシを使うなどして、口腔内の歯垢(プラーク)を減らす努力をしていただければと思います。

とはいえ、一番望ましいのは「妊娠がわかってから本気でデンタルケアをする」のではなく、妊娠するまえから予防歯科で歯の健康を守り、妊娠中に虫歯や歯周病になることを予防しておくという意識を持っておくことです。


次回は歯周病が妊婦さんへ与える影響について詳しくお話します。


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歯周病と糖尿病

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は歯周病と糖尿病について詳しくお話していきます。

私たちは日々、食事をしていますが、食事のなかの炭水化物は、腸でブトウ糖として吸収され、血液に溶かし込まれます。

その際、インスリンというホルモンが分泌され、その手助けのもとブドウ糖は細胞に取り込まれ、体のエネルギー源となっていきます。

もしもインスリンの働きが不十分だったり、インスリンの処理が追いつかないほどブトウ糖が増えたりした場合、血液中には体のエネルギー源にならない大量のブドウ糖が余ることになります。

この「血液中のブドウ糖の量(血糖値)が一定の割合を超えた状態」を「糖尿病」と言います。

では、糖尿病(血糖値が一定の割合を超えた状態)になったら、いったい何が困るでしょうか。

血糖値が高くなると、血液はドロドロになり、血管へ大きな負荷をかけることになります。

それによって、さまざまな合併症を引き起こされる点が、糖尿病の恐ろしいところです。

特に毛細血管にかかわる合併症が多くみられ、ケースによっては失明したり、手足の末端部分が壊死したり、といったことさえあります。


糖尿病は血液中にある阻害物質が増えることで、糖分を細胞にしまうインスリンの働きが弱くなります。

歯周病で歯茎が炎症を起こすと、この阻害物質が増えてしまう事が近年の研究からわかりました。

これは、体内に侵入した細菌やウイルスと戦う免疫細胞のマクロファージが、細菌と戦う時に阻害物質を出すからなのです。

つまり、歯茎で歯周病菌とマクロファージが戦うと、マクロファージから阻害物質が放出され、インスリンの働きが阻害されて、糖尿病が悪化するわけです。

そして、この状態が続くと、糖尿病によって体の抵抗力が下がり、歯周病菌がますます増えるという悪循環に陥ってしまいます。


また糖尿病になると歯周病にも悪影響を起こすことがあります。

糖尿病で高血糖状態が続くと、体の中の防御反応が低下して、感染症にかかりやすくなるといわれています。
細菌感染を原因とする歯周病についても同様であり、糖尿病の人は健康な人に比べて歯周病にかかるリスクが高まると言われています。

また、高血糖状態で歯ぐきの血管が傷んでしまうことで、歯周病が進行しやすくなります。


このように、糖尿病と歯周病は双方で悪影響を与え合います。

歯周病はお口の中だけの問題ではなく、全身への健康状態へも関与しているため、歯周病を予防し管理していくことは、身体全体の健康につながります。

歯周病は症状なく経過するため、定期的に歯医者さんに通っていただき、健康な身体をつくっていきましょう。


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歯周病の全身への影響2

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回に続き、歯周病が全身に及ぶ影響についてお話します。

・狭心症、心筋梗塞
・脳梗塞
・糖尿病
・誤嚥性肺炎
・骨粗しょう症
・早産、低体重児出産 の後半のお話をしていきます。

<誤嚥性肺炎>
気管に入った唾液中の細菌などが肺に感染して起こる肺炎が「誤嚥性肺炎」です。
高齢者に多く見られる病気の一つです。
特に、要介護の高齢者などは飲み込む力や咳をする反射が低下しているため、唾液やプラークなどが気管に入りやすく誤嚥を起こします。
そのように入り込んだ歯周病原性細菌などのお口の中の細菌が、肺炎を起こしやすくすると考えられています。
実際、この病気の多くの患者さんから歯周病原性細菌が見つかっています。
そのため、高齢者に口腔ケアを行い、歯周病原性細菌等の口内細菌が減少すると肺炎の発症率が下がることが報告されています。

<骨粗しょう症>
骨量が減少して海綿状(骨がスカスカな状態)になり、もろく折れやすくなった状態が「骨粗しょう症」です。
高齢の女性に多く見られる病気として知られています。
まだ充分に解明はされていませんが、歯周病になった歯肉で産生されるサイトカインには、骨代謝に影響を及ぼすものがあり、歯の喪失と骨密度の減少には関連があるという研究報告があります。
逆に、骨粗しょう症の人が歯周病に罹患すると、歯周組織の歯槽骨が急速に吸収されることで症状が進行しやすくなる可能性が知られています。

<早産、低体重児出産>
妊婦さんで歯周病に関連するのが、「早産・低体重児出産」です。
妊娠中はホルモンの変化などにより歯ぐきの炎症が起こりやすくなり、歯周病になる人も少なくありません。
これが「早産・低体重児出産」の危険度を高めている、と言われています。
歯肉の血管から侵入した歯周病原性細菌やサイトカインが血流に乗って子宮に達すると、子宮筋の収縮を引き起こして早産や低体重児出産になる可能性があります。
最近の報告によると、歯周病にかかった妊婦さんに低体重児出産が起きるリスクは健常者の4.3倍程度と言われているのです。
妊婦さんと歯周病との関わりについては、また詳しくお話します。


このように、歯周病はお口の中の問題なだけではなく、全身にも影響を及ぼすと言われています。
直接的に全身に関わらなくても、歯周病になり歯が抜けて放置しまうと食べ物をしっかり噛むことが難しくなります。
食べ物をしっかりと噛むことができないと栄養の吸収にも関わるため、歯周病への意識を高く持っていただけると嬉しいです。
歯周病は症状なく経過する病気なため、定期的に歯医者さんに通っていただき、予防していくことが大切です。
今後も健康な身体で過ごしていくために、お口の中は綺麗にしていきましょう。

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歯周病の全身への影響

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おはようございます!

酒田の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は、歯周病が全へ及ぼす影響についてお話します。

歯周病にかかると、歯茎から血が出たり、口臭がするようになったり、歯がグラグラするようになったりすることは、以前の回でお話したとおりですが、実は歯周病の症状というのは、お口のなかだけに留まりません。
歯周病が進行すると、血液を介して歯周病菌が各臓器に運ばれ、全身疾患に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。

現在、歯周病と関わりの大きいものは

・狭心症、心筋梗塞
・脳梗塞
・糖尿病
・誤嚥性肺炎
・骨粗しょう症
・早産、低体重児早産

などがあります。
少し詳しくみていきましょう。

狭心症、心筋梗塞>
心臓に血液を供給する冠状動脈で血液の流れが悪くなり、心臓に障害が起こる病気の総称を「冠状動脈性心疾患」と呼びます。
中でも、心筋梗塞や狭心症の虚血性心疾患は、心臓の冠状動脈にアテローム性プラーク(血管沈着物)が形成され閉塞されていくことで生じる病気です。
血管内に侵入した歯周病原性細菌やその病原因子などが、血流に乗って冠状動脈に達すると、アテローム形成が加速化します。
その結果、心血管の病気が発症しやすくなります。
歯周病に罹患していると、心血管疾患の発症リスクは1.15〜1.24倍高まると言われています。

<脳梗塞>
歯周病菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラークができ、血管が細くなります。
プラークがはがれて血の塊ができるとその場で血管がつまったり、細いところでつまります。
脳梗塞は、このように脳血管がつまる病気です。
歯周病の人はそうでない人の2.8倍脳梗塞になりやすいといわれています。

<糖尿病>
糖尿病には網膜症・腎症・神経障害・末梢血管障害・大血管障害などの合併症があり、歯周病はこれらに続く第6の合併症と捉えられています。
そのため糖尿病患者さんの多くに重度の歯周炎が見られます。
また、歯周病の炎症の場で産生されるサイトカインのうち、ある種のものが血糖値を低下させる作用を持つインスリンの効きを阻害する(インスリン抵抗性)ため、歯周病患者は血糖コントロールが改善しにくくなります。
したがって、歯周病治療を行うことで炎症が収まり、サイトカイン濃度が低下すれば血糖コントロールの改善に影響を与えると考えられています。

糖尿病についてはまた詳しくお話します。

次回は続きをお話していきますね。


おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回は歯周病のリスクファクターの中でも、局所的(口腔内)のものについてお話しました。
歯周病には全身の健康状態も関わっているため、今回は全身的なリスクファクターについてお話します。

全身的なリスクファクター(生活習慣)にはどのようなものがあるのでしょうか?


・喫煙
タバコの中に入っているニコチンは、血管も収縮し血行不良を引き起こし、免疫力が低下します。
そのため炎症を起こしていても、炎症がわかりにくいうえ、出血も少なく発見が遅れがちです。
さらに免疫力が低下するので歯周病を重症化させます。
また歯周病治療でも喫煙者は禁煙者に比べ、治りが悪いことが証明されています。


ストレス
ストレスが多いと食習慣や歯磨きの習慣が変わってしまうことがあります。

また、歯ぎしりやくいしばりに繋がることもあります。歯ぎしりやくいしばりは歯に過剰な力を加えるため、歯周病の進行を促進してしまうといわれています。

さらにストレスが原因で体の抵抗力が弱まり、歯周病が悪化しやすくなることもあります。


食生活
甘い食べ物、やわらかい食べ物は歯について、とどまりやすく、歯垢が増える原因になります。

さらに不規則な食生活や栄養バランスを欠いた食事は歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼします。


糖尿病
糖尿病になると、浸透圧の関係で尿が多く出るため体内の水分が減少して口の中が乾燥しやすくなります。
さらに細菌に抵抗する力が弱まっているので感染症になりやすく、組織を修復する力が低下するため歯周病の進行が速くなると考えられています。
糖尿病に関しては、また詳しくお話します。

以上が全身的なリスクファクターです。

歯周病の直接的な原因はプラーク(細菌)であるため、その細菌を除去することが一番大切ですが、それに加えリスクファクターを無くしていくことも歯周病の治療につながります。

もしわからないこと、ご心配などあればいつでもお聞きください。


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歯周病のリスクファクター

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は、歯周病のリスクファクターについてお話します。
リスクファクターとは危険因子のことです。

以前もお話したように、歯周病の直接的な原因は歯垢(プラーク)の中の細菌です。
そして歯周病を悪化させてしまう原因として他にも多くの要素が関わっており、それらをリスクファクター(危険因子)と呼びます。


歯周病のリスクファクターには局所的なリスクファクター(口腔内環境)と全身的なリスクファクター(生活習慣)があります。


<局所的なリスクファクター(口腔内環境)>

・歯石
歯垢(プラーク)に唾液中のカルシウムやリン酸などが沈着すると2日程度で歯石になります。

歯石は表面がザラザラしていたり無数の穴があり、歯垢(プラーク)がさらにつきやすくなってしまうため、歯石の周りに細菌が増えていき、歯周病の症状が悪化しやすくなります。

・歯並び
歯並びが悪い部分は歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりやすいため、歯垢(プラーク)が溜まりやすく炎症が起こりやすくなります。

矯正で歯並びを改善することでセルフケアがしやすくなります。

また、磨き方を工夫したり磨きやすい道具を使用していただきプラークをたまりにくくすることが大切です。


・不良習癖(口呼吸、歯ぎしり、くいしばり)

〈口呼吸〉
口で呼吸するくせがある方は、口の中が乾燥し歯垢(プラーク)が付着しやすくなります。

また、抗菌の役割のある唾液も少なくなるため細菌数が多くなってしまい、さらに歯ぐきの抵抗力も弱くなってしまうため炎症が起こりやすくなります。


〈歯ぎしり、くいしばり〉
歯ぎしりやくいしばりをしているとき、歯には強い力がかかっています。

このような強い力により歯周組織がダメージを受けることを咬合性外傷といいます。

細菌の感染による歯周組織の破壊はこの咬合性外傷によりさらに助長されてしまいます。

歯の周りの組織に過度な負担がかかり歯周病が進行することも防ぐ必要があります。。


・不適合な冠
歯に合っていない詰め物やかぶせものは、適合が悪いため隙間が生じています。

その歯との境目や段差に歯垢(プラーク)が溜まりやすく、炎症が起こりやすくなります。

そのため、不適合な冠は新しくやり直していただいたほうが、プラークのたまりにくい環境に改善することができます。


・唾液量が少ない
唾液が少ないと口の中が乾燥し歯垢(プラーク)がつきやすくなります。

また、唾液の抗菌作用も減少するためお口の中の細菌が増えてしまいます。


以上が、局所的なリスクファクター(口腔内環境)になります。

矯正で歯並びを改善するとプラークがたまりにくくなるため、虫歯や歯周病の予防に大きく関わってきます。

このようにお口の中の環境を変えることも、歯周病の予防に有効です。

次回は全身的なリスクファクター(生活習慣)についてお話します。



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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。


今回は、フラップ手術のメリット、デメリットについてお話します。


<メリット>

歯肉を切開し、直視下で徹底的に歯石や細菌を取り除くことができるため、歯肉を開かない場合に比べ、取り残しが少なくなります。

手術により、歯周ポケットを改善することができるので、セルフケア(お家でのブラッシングなど)がしやすくなります。

歯周ポケットの奥深くまでしっかり掃除することができ、悪化した口腔内環境を改善できます。


<デメリット>

術後に歯肉が下がり歯が長く見えることがあります。

また、歯肉が下がるため、歯と歯の間に隙間ができる場合があります。

歯石を取ったことと、歯茎が下がり歯の根っこが見えてきてしまい、知覚過敏の症状が出てきてしみることがあります。

ホームケアがしっかりとできていない患者さんに適用してしまった場合、深すぎるポケットがある場合、歯周病の進行スピードを加速させてしまう。(そのため、このような場合は適応外となります)

手術後、麻酔が切れたときに痛みが生じることがある。

フラップオペをしても、術後のセルフケアができていないとポケットは再発する可能性がある。


このように、フラップオペにはメリットだけではなくデメリットもあるため、以上のことを説明しご納得いただいた上で治療を開始します。

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おはようございます。

酒田の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回はFlap ope フラップ手術についてお話しました。
このフラップ手術はどの患者さんでも行える、というわけではないため、今回は適応症についてお話します。

<フラップ手術が適応する場合>
?歯周基本治療をおこなっても深い歯周ポケットが残っている。
歯周病治療では基本治療(SRP)の終了後にもう一度必要な検査をおこない、どの程度改善がみられたかを再評価します。
この再評価であまり改善がみられないケース、具体的には4mm以上の深さの歯周ポケットが残っている、炎症の残っている部位に関しては、フラップ手術の処置が検討されます。
(深すぎるポケットの場合は、かえって悪影響になる場合もあるため、その都度検討します。)

?口腔内の清掃状態が良好である
フラップ手術は外科的な侵襲をくわえるため、術後のケアが非常に大切になります。
口腔内が不衛生の状態のまま処置をおこなうと、術後の傷口に細菌が感染するリスクが高くなり、かえって状態を悪化させる恐れがあります。
そのためフラップ手術においては口腔内の清掃状態が良好であることが必須条件になります。

?全身状態が良好である
歯周外科治療に限らず、歯科でおこなう外科処置は全身状態が良好であることが条件となります。
たとえば糖尿病の患者さんの場合、血糖値のコントロール状態が悪いと術後に感染症を起こすリスクが高まります。
ひどい高血圧の患者さんの場合、血圧をコントロールしていただいてから、外科的な処置を行ったほうが安心です。
またワーファリンなど血流を促す薬剤を服用している場合、手術中や術後に血が止まらなくなる危険があるため、担当の医師に全身のことをご相談させていただく場合もあります。
その後、相談した上で処置の可否を決定します。

?喫煙していない
歯周病には病状を悪化させる様々なリスクファクターがありますが、その1つが喫煙です。
喫煙は歯周病を増悪させるだけでなく治療の効果を著しく低下させます。
そのため歯周病の治療に際しては節煙もしくは禁煙することが推奨されています。
歯周病のリスクファクターについては、また後日お話します。

?治療に同意している
最後に、フラップ手術をおこなうには患者さんの同意が必要不可欠となります。
「手術をする」「歯茎にメスを入れる」と聞くと、誰しも治療に対する恐怖心が芽生えてしまうものです。
ただ、フラップ手術が適応されるケースはそのまま放置するよりもオペをしていただいたほうが良好な結果を得られる可能性が高いです。

ただ、説明し、メインテナンスで様子を見たいという患者さんにはもちろんオペは強制はしません。
しっかり患者さんが納得された方法で、可能な限り、歯周病がこれ以上進行しないようにサポートできればと思います。

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歯周病の治療(Flap ope)

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回、歯周病の治療で Flap ope というものを簡単にご紹介しました。
SRP後の歯周病検査で、深いポケットが残っている場合、
歯ぐきの中の見えない部分に残っている歯石をできるだけ除去するために、
歯ぐきを切開して開き、直視下で歯石をとる、というものです。

フラップ手術は歯周ポケット内きれいにすることで、歯根面と歯ぐきの再付着をうながし、歯周ポケットを減少させる効果も期待できます。


<フラップオペの術式>

フラップ手術では、まず処置をおこなう歯茎に麻酔をします。
十分に麻酔が効いてから処置を始めるので術中に痛みを感じることはありません。

麻酔が効いたらメスで歯ぐきを切開し、歯茎を開いて歯根や歯槽骨の一部を露出します。

その後の処置は歯周基本治療でもおこなうSRP(スケーリング・ルートプレーニング)と同様で、歯根面に付着したプラークや歯石を、直視下で丁寧に取り除いていきます。

また、同時にポケット内に存在する炎症病巣を除去する処置や、歯槽骨が破壊されて形がいびつになっている部位を整える処置も、場合によってはおこなっていきます。

一通りの処置が終了した後、開いた歯茎を元の位置に戻して縫合すれば治療終了です。
次の日に傷口の確認や消毒に来院していただき、状態がよければ1週間ほどで縫合した糸を取っていきます。

また処置後は感染予防のための抗生物質や痛み止めなどが処方されます。
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以上がフラップオペの術式になります。

このオペは患者さんの誰もができるわけではありません。
次回はどんな方が、このオペの適応なのか、メリット、デメリットなどをお話していきます。


歯周病とは(治療編4)

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おはようございます!

酒田の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

SRP後の歯周病検査後に深いポケットが残った場合はどうするか、というお話の続きをしていきます。

来院していただいた時点で深いポケットがある場合、なくなってしまった骨は元に戻すことはほぼ難しいため、ポケットが残ってしまうことがあります。

その場合患者さんと相談させていただき3つの治療法に分かれます。
 
1.歯周外科(Flap ope)
フラップ(flap)とは「開閉する」という意味があり、歯肉を切開して歯周基本治療(SRPなど)では除去できなかった深い部分の歯石除去や炎症を起こしている組織の除去を行うことです。
ポケットが深くなってしまっている場合、歯ぐきの内側を触るため、外からは実際に見ながらSRPはできませんし、どうしてもキュレット(SRPの道具)が届かない部分が出てきます。
そのため、歯ぐきを切開して開き、実際に見ながら歯石を除去する、というのがフラップオペです。
詳しいことはまた後日お話します。

「歯周 フラップ ...」の画像検索結果

2.再SRP
多量の歯石がついていたり、炎症が強かった場合、一度のSRPだけでは歯石がとりきれない場合があるため、もう一度ポケットの深い部分のみSRPを行い、予後をみます。

3.メインテナンスでケアしていく
フラップオペを行えなかったり、オペをすることで今の状態よりも歯の状態が悪くなる場合、またオペにはデメリットもあるため患者さんが希望されない場合は、定期的に来ていただき、メインテナンスで今の状態よりも悪くならないようにしていく、といった方法です。

このように患者さんにそれぞれのメリットデメリットをご説明し、納得選択していただき、歯周病をこれ以上進行させないようにサポートさせていただければと思います。

おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回、SRPについてお話しました。

SRPの治療後、出てくる症状などについてお話します。
歯ぐきが治る過程で出てくる症状になりますが、患者さんにとっては不快なものもあります。
治療前にそのことを知っていただくことで、治療後の症状が出ても安心していただければと思います。


1. 不快感とお痛み

SRP後に、不快感やお痛みが出てくることがあります。

術後の不快感や痛みの程度は患者さんによって異なりますが一時的なものであり、通常2-3時間で軽減し2-3日以内でほとんど消退します。

急性症状を伴った部位や、歯石が多量に沈着した深い歯周ポケットに対して治療を行った際には、術後のお痛みは出やすくなっています。


2. 知覚過敏

SRPを行い、腫れていた歯ぐきがひきしまると、歯肉が収縮、あるいは退縮し、歯の根の表面が口腔内に露出し、冷水、温水などの刺激に対してしみる症状が出ることがあります。

これが知覚過敏です。

術後に生じる知覚過敏は一時的なもので、プラークコントロールをしっかりしていくと徐々に軽減していくことが多いです。


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3. 口腔清掃指導

歯周治療ではプラークコントロールが重要です。

SRP後もプラークコントロールの徹底が必要になります。

術後、歯肉に不快感や歯の知覚過敏が生じた場合は、弱い力でブラッシングを行うか、軟毛の歯ブラシを使用し、2-3日以内で日常のブラッシングを行うことが出来ます。


4. 食事

SRPは歯ぐきよりも下の部分を触るため、深い部分を行う場合は局所麻酔剤を使用することがあります。

知覚が戻るまで、お食事は極力避けていただいたほうが安心です。

歯石沈着が多量に見られ、かつ深い歯周ポケットのある部位にSRPを行う場合は、術後疼痛や、不快感、噛んだときのお痛みが出る場合もありますが、数日で治ります。


5. 出血

SRPは歯ぐきを触るため、ほぼ必ず出血します。
全身的な疾患のために血がサラサラになるお薬をのまれている場合、または術前の歯肉の炎症が強い場合、術後出血が起こることがあります。
もし、帰宅してから出血がある場合は出血部位を確認し、清潔なガーゼなどで患部を15分ほど圧迫していただくと、通常止まります。
それでも止血しない場合はご連絡いただければ対応いたします。


6. 歯肉膿瘍形成


多量の歯石沈着を伴った深い歯周ポケットのある部位や、糖尿病などの全身的因子のある患者さんに対しSRPをすると、術後に膿瘍が形成されることがあります。

これは歯ぐきが腫れて膿がたまる状態です。

そのような場合は連絡していただき、膿みを出す処置を行います。


7. 歯肉の外観的変化


SRP後に、腫れていた歯肉がひきしまると、歯間部歯肉、辺縁歯肉の収縮、あるいは退縮により隙間があき、歯の根の一部が露出することがあります。

特に、やわらかい浮腫性の歯肉はかたい線維性の歯肉と比較して、術後に生じる歯肉収縮の程度が大きく、外観の歯肉の変化や息漏れ、食物がつまったりする可能性があります。

歯がのびた感じをうけられる方も多いようです。



このように、SRP後は歯肉や症状の変化が出ますが、健康な歯肉に戻すためには必要な治療です。

このような症状が出にくくなるように、SRP前のブラッシングはとても大切になります。

歯周病は患者さんのブラッシング無しでは絶対に改善しません。

一緒にお口の健康を守るためにも、しっかりとしたブラッシングの仕方を聞きにきてくださいね。





歯周病とは(治療編3)

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回も治療編の続きです。

2回目検査の結果、骨の吸収がすでにあると、歯ぐきより上の部分のお掃除だけではポケットが深い部分が残ることがあります。
前回お話したように、歯石は縁上(歯ぐきの上)だけでなく、歯周ポケットの中(縁下)にも歯石は付着します。
そのため、2回目の検査を行っても深い部分が残っている場合は、深い部分に歯石が残っている場合が多く、治療の次のステップに進みます。


5.SRP(スケーリング、ルートプレーニング)

いわゆる「歯石取り」にあたる行為には、歯科の専門用語でいう「スケーリング」と「ルートプレーニング」があります。

スケーリング(scaling)
スケーラーと呼ばれる器具を使用して、主に歯の表面の歯石やバイオフィルム(細菌の塊)を除去する処置。
ルートプレーニング(root planing)
歯周ポケット内部の歯石や歯根表面の汚染されたセメント質を除去し、歯の根(root)を硬く滑らかに(planeに)する処置

ちなみに実際に治療する際には、両者に明確な境界はなく、スケーリングもルートプレーニングも一連の作業として行われます。

頭文字をとってSRPとも略されます。


歯石除去うに使用される「スケーラー」という道具を使って歯石やバイオフィルム(細菌の塊)を落としていきます。
スケーラーにも多くの種類があります。

超音波スケーラー、手用スケーラー、エアースケーラー、ロトソニックスケーラー...などなど。この中でも主に使用されるのは、手用スケーラーと超音波スケーラーです。
ちなみに手用スケーラーも、シックル型・キュレット型・チゼル型・ファイル型と分類されます。これらは歯石の付き具合によって使い分けられます。


歯根面にプラークが付着すると、細菌の内毒素がセメント質に浸透して「汚染セメント質」となります。この汚染セメント質があると、歯石を取り除いても歯肉が歯根の表面にくっつかず、歯周ポケットが改善しにくい状態を生み出してしまいます。

ですから、歯石を取り除いた後はルートプレーニングで汚染セメント質を除去して歯肉の付着を促し、かつ歯根表面をツルツルと滑らかな状態にして、歯垢が溜まりにくい状態にするのです。


このSRPを行う場合は、歯ぐきの中(歯周ポケット部分)を触るため、麻酔が必要になる場合があります。
そのため、基本的には全体的にSRPを行う場合は6回に分けて行います。

このSRPは歯ぐきの中の見えない歯石を取るため時間もかかります。
しかし、しっかりと歯石をとり、今後歯石がつかないように環境を変えていくことは、歯周病の進行を抑えるためにとても大切になります。

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このSRPを行い、普段の歯ブラシもしっかり頑張っていただき、結果をまた検査します。


6.歯周検査
SRP後の検査でポケットが改善されていれば、定期的に来院していただき歯周病の予防をしていただくことが重要です。

次回から、この検査でも深いポケットが残っている場合についてお話します。

歯周病とは(治療編2)

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は治療編の続きです。

ブラッシング指導を行い、患者さんに歯ブラシでとれる部分のプラークをとっていただくことができたら、
歯ブラシで取れない部分の細菌を減らすのは来院していただき、こちらの仕事です。


歯周病の治療(前回の続き)

3.スケーリング(歯石取り)
歯周病の治療では、主に「歯石取り」をしていきます。
歯石とは、歯垢(プラーク)が唾液中のカルシウムと結合して石灰化した硬いかたまりのことです。
個人差はありますが、歯垢(プラーク)が残ったまま放置すると2-3日で石灰化し始め、歯石へと変化していきます。
歯に強く付着しているため、歯ブラシでは取れず歯科の専用の器具を使用しないと除去ができません。
また、その歯石は表面が粗造であるため、その上にまたプラークが停滞しやすくなってしまいます。
そのため、この歯石をとり、歯周病の原因菌を減らすことが主な治療となります。

歯石は歯ぐきの上の歯の部分につく縁上歯石と、歯ぐき下(歯周ポケットの中)につく縁下歯石があります。
最初に縁上歯石を超音波スケーラーなどにより除去していきます。クリックすると新しいウィンドウで開きます

4.2回目歯周検査

歯石取りが終わり、歯ブラシを頑張っていただくと、炎症を起こして腫れていた歯肉は腫れがひき、ひきしまります。
まだ歯肉炎でとどまっている場合は、この処置のみで、健康な歯ぐきに戻ることも多いです。
1回目の検査から、1ヶ月ほど歯ブラシを頑張っていただき、歯ブラシと縁上の歯石取りをしてどれだけ改善したかを、この2回目の検査をして判断します。

元の健康な歯ぐきに戻せているようであれば、そのまま普段の歯ブラシを頑張っていただき、定期的に来院していただき、歯周病を予防していく、といった形になります。
 
この検査によってさらに治療が必要な場合は、また次回からお話していきます。

歯周病とは(治療編)

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

前回までに歯周病についてお話しました。

では、歯周病の治療はどのようなものでしょうか?


1.歯周検査(歯周ポケット検査)、レントゲン検査

まずは、今の患者さんのお口の状態がどんな状態なのか、それを確認します。
歯周病は症状が現れにくい上、歯肉の中の骨が吸収する病気なため、見た目ではわかりにくい部分があります。
そのため、実際にポケットをはかり、今歯を支えている歯ぐきと骨(歯槽骨)がどんな状態なのかを調べます。
また、歯周病は骨の病気であるため、レントゲン検査で今の骨の高さを確認することも大切になります。


2.ブラッシング指導(T.B.I)

歯周病の原因は細菌です。
プラークという細菌の塊を除去することが必要になります。
プラークは歯ブラシでもしっかりとれるため、普段の歯磨きは歯周病の予防にとても大切になります。
歯ぐきよりも上の部分の、歯ブラシが当てられる部分のプラークをとることは、「患者さんの仕事」です。
プラークは毎日ついてくるため、定期的に歯医者さんに来院していただいても、患者さんの協力なしには歯周病の進行は止められません。
意外と、歯をしっかり綺麗に磨くのは難しいです。
プラークがついている部分を染め出しをし(小学校でしたことのある、ピンク色になるやつです)、患者さんの歯ブラシで磨き残しのある部分を見ていただき、衛生士により歯ブラシの仕方を指導させていただきます。
また、歯ブラシだけではとりきれない部分もあるため、歯間ブラシやフロス(糸ようじ)の使い方やサイズなどアドバイスさせていただきます。


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次回から続きをお話します。


歯周病とは(症状編)

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おはようございます!

酒田市の歯医者、沢田歯科医院の沢田です。

今回は歯周病の症状についてお話します。

歯周病は、Silent Disease(サイレントディジーズ)"静かなる病気"だといわれます。
サイレントディジーズといわれる所以は、「歯周病は痛みなどの自覚症状が出にくい」という特徴からです。


では歯周病になるとどのような症状が出るのでしょうか?

早期発見、早期治療を行うためにはぜひ症状を知っておきましょう。

歯周病には3つの段階があります。


歯周病の段階1 歯肉炎の症状

歯茎が赤く腫れた状態になります。

歯茎を指で軽く押すとブヨブヨとしていたり、歯を磨くと血が出るという症状もこの初期段階で表れてきます。

また、起床時に口の中のねばつきが気になることもあります。


歯周病の段階2 歯周炎の症状

歯肉炎の症状がさらに進行すると、歯茎が下がり歯周炎を引き起こします。

歯茎が下がると歯が長くなったように見えたり、歯が浮いているような感じがします。

また、食べ物が詰まりやすくなったり、歯周病独特の強烈な口臭がするようになります。


歯周病の段階3 歯槽膿漏の症状

歯茎を指で押すと膿が出る状態です。

歯周組織の感染が進むため歯がぐらぐらするようになります。

今挙げた段階別の症状以外にも、硬いものを噛むと痛みを感じたり、歯茎にムズムズとしたかゆみを感じたり、歯茎が赤紫色っぽい場合なども歯周病の疑いがあります。


痛みが出るようになる頃には、歯周病が重度にまで進行している可能性が高く、場合によっては、歯を残す事が難しい場合もあります。
歯を失うような事にならないためには、歯や歯ぐきに少しの異常や違和感を感じたら、早めに受診をする事が大切です。
自覚症状が出にくい歯周病ですが、よく注意するようにすれば、歯周病初期のわずかな異常に早めに気がつき、早めに治療を開始する事ができます。

そのためにも定期的に来院していただき、検査をしてしっかりと管理し、予防することが大切です。



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